BONZEブログ

困ったものだ。

昨日お参りにに行った檀家さん宅で、近隣にお住まいの友人から「広宣寺さんに仏壇前でお経を上げて欲しい」と頼まれていると聞かされました。

依頼理由を尋ねると、最近セレマで祖母の葬儀を出した。数年前祖父の葬儀は私の師僧である父が導師を務めたそうだ。今回も私の寺に依頼したかったが名刺が見つからず寺院名を思い出せなかったという事だ。また家族葬にした関係で隣人である当寺檀家さんにも聞きづらかったとの事だった。

葬儀の時は誰しも焦っているので、仕方なしに葬儀担当者からすすめられた僧侶に葬儀導師を依頼する事になった。僧侶との打ち合わせ時に葬儀布施の相談になったところかなり高額な布施を請求されたそうだ。その時点では広宣寺の名前を思い出していたので「以前、葬儀をお願いした広宣寺さんの布施はこれだけだった」と話したところ「それじゃ、広宣寺さんと同額にマケてあげます」と言われたそうだ。お布施をマケルって・・・と、その時点でうさんくささを感じられたが時すでに遅し。

通夜終了後、その方の実妹さんが「おばあちゃんの事を思い、東京から駆けつけてきたけど、あのお坊さんのお経を聞いているとありがたさは全くなく、むしろ聞いていると笑いがこみあげてきた」と話していたようだ。それほどまでお経が下手という事だったらしい。素人に下手と思われてしまうお経をあげるとは・・・

葬儀終了後、七日ごとのお参りに来てもらっていたようだが四十九日時に他寺院に遺骨は納骨。新しく作った位牌は東京の本家仏壇に5月に入れるという事になり東京に位牌を持っていく前に

本来のお経をあげてあげたい。との思いから檀家さんを通じ私に依頼があったということだ。

高額な布施の要求に関しては、葬儀担当者(おそらくバイト)と僧侶との間に約束事があるのだろう。それは葬儀布施総額の20%?50%を担当者にキックバックすると思われる。僧侶からキックバックされた現金は担当者の小遣いになる。それに関して会社は黙認しているのだろう。

このようなカタチで葬儀費用が高額になる事を考えると、いかに事前準備が必要だという事ではないのだろうか。